北京2日目

fumi · September 11, 1999

2日目。7時におきる。荷物の整理をしたあと、さっさとチェックアウト。一路、本来のホテル、金安皇都大酒店に向かう。とまったホテルの前のタクシーの運ちゃんにきいたら、そこまで6kmあるそうな。遠いけど、せっかくだから歩くことに。途中、地下鉄の東四十条駅のわき道に市場があった。そこを通り抜けてみることに。

いや、すごい。ボリさん(注:SFCの先輩)に「中国行ったら市場に行くといいって言うよね。」といわれたのを思い出した。なんていうか、日本の魚市場とかとは、店の人も買う人も気合が違う。なかでも人だかりができていたのが、やはり肉の店。猪肉(注:中国では豚肉を指す)や羊肉の肉の塊がベニヤ板の上にところ狭しと並んでいて、それを買い物客が交渉しまくってた。海産物も人気。こちらは全部生きてた。長細い魚を鉈包丁で「ダン、ダン!!」と3つにわけてた。うーん、豪快。あと、うわさの生きてる蠍もいたよ〜。バケツのなかで蠢いてんの。こんなの買うやついるのかと思ったが、やっぱり売ってるからにはいるんだろうなぁ。

途中で、大声で騒いでいる集団を発見。行ってみると、どうやら店の人と買い物客のおばちゃんが2人で言い争っているみたいだった。ずっときいていると、どうやら買い物客のほうが、食器を値切りに値切って、自分の言い値になったのに、やっぱり買わないといったので、店の人が怒っているらしかった。ここでおもしろいのが、2人は言い争いを途中でやめて、今度は俺達観衆にそれぞれの主張を訴えて、自分の味方についてもらおうとしたこと。それに対して観衆も、「こっちが正しい。」「いや、こっちだ。」などと評価したり、中には間にはいって、「あなたが悪い。買いなさい。」とか言う人も。みんな真剣なのがすごいね。

市場を抜けて、再びホテルに向かう。いや、遠かった。素直に乗り物乗ればよかったね。でもなんとか北京駅までたどり着く。北京駅の前では、各大学の案内のための机がたくさんならんでいた。北京駅まできた学生を案内するのかなぁ。

ホテル到着。フロントに予約状を渡す。けど、「予約されてません。本当に予約したんですか。」とかいわれる。おいおい。最初向うは中国語で話していたが、俺が日本人だとわかると英語でしゃべってきた。だから英語わかんないんだってば。結局、予約していたのが昨日だと相手がわかったので(ちゃんと伝えたつもりだったのに)、ちゃんと予約されていることが確認できた。相手は、俺に言葉が通じないことに業を煮やしたようで、仕舞には全部指で指して指示してきた。「ん、ん。」とかいって。いや、別にいいけどさ・・・。またまた英語できたほうがいい説が実証されてしまったよ。というかそれ以前にホテルについての基礎知識があまりないのも原因というきもするんだけど。やはりいきなり中国一人旅は無謀だったのかね。

とりあえず部屋にいって身辺整理したあと、今回の大きな目的のひとつ、中関村に向かうことに。”中関村”。北京の最先端技術・学術指定地区である海淀区にある、中国最大の電気・本屋街である。よーするに秋葉だね。観光名所に行かず、いきなりこういうところにいくなんて、なんて俺らしい(笑)。ちなみに北京大学や清華大学など、北京の主要な大学のほとんどがこの海淀区にある。北京大学は門だけみてきた。中は関係者以外立ち入り禁止なので。

ここは北京市の郊外にあるので、普通はバスでいくらしい。しかしまだバスの乗り方を理解していない俺は、北京駅から西チー門駅(段々漢字がなくなってきた・・・)まで地下鉄でいき、そっから歩いた。6km近くあったのではないのか?遠かったです。中関村に近くなると、本屋発見。早速はいってみる。感想。コンピュータ関係の本がめちゃくちゃ安い!!どんなに厚くても日本円にして1,000円いかない。なんていい国なんだ。日本じゃ6000円するような本なのに。よっぽど買って帰ろうかと思ったが思いとどまる。どうせ読めないんじゃねぇ。あと、TurboLinux4.0の簡体字中文版が1,400円くらいで売ってた。

さらに進むとソフト屋発見。だんだん中関村に近づいていることを実感。中にはいると、M;TGがうってた。「これはお土産か?」とおもったら、全部英語版。意味なし。あと、PCゲームも激安。ほとんどが69元(日本円で1000円くらい)。これはほんとになにか買って帰ろうかとおもったね。結構日本のゲームの中文版もあった。しかし、そもそもの種類の絶対数が少ない。日本のようにあふれ返っていたりはしない。なのに、みょーにマニアックなものばかり揃えてあるあたりが中国。例えば鋼鉄のガールフレンドの中文名は「福音戦士」。いや、たしかに名前はそのとおりだけどさ。なんかねぇ。もっとも私はこれもともとのものを見てないので詳しいコメントは控えます(ぉぃ。そういうば塾高の図書室って何故かこれのVIDEOあるんだっけ。かなりの人が見ていたようなきが。なのに俺は見ていない。何故。中関村到着。早速あさりまくった・・・といいたいところなのだけれど、びっくりしたのが、向うのパーツ屋はまったく値段がかかれていない!!すべて交渉できまるらしい。しかたないので、他人が交渉しているのをきいたり、オーダーメイドの交渉の紙(中国ではオーダーメイドが一般的)を盗みみたりして大体の価格相場をつかんだ。それによると、P3-450が1750元(約23,000円),SDRAM128MB(PC100)が1950元(約26,500円)と、はっきりいって高い。期待俺がばかだった。やっぱり秋葉は安いんだね。けど、ここで深刻なのは、物価が安い中国において、コンピュータに関しては絶対的な値段が日本より高いということは、相対的なコンピュータの高価さをものがたっているよね。そのせいか、向うではMMXPentiumやら、M2やらが結構うれているらしい。それと同時に、Linuxも。向うではPCというとWindowsかLinuxらしい。その証拠にMACの店が一軒しかなかった。それもこれも、オーダーメイドが主流だからであろう。向うでメーカー製というと、IBMかコンパックかNECなんだと。特にIBM。数年前はPC=IBMだったそうな。

マザーボードはいくつか独自のものがあったっす。「麒麟」とか。他の名前はわすれてしまった。唯一安かったのがケース。どんなデザインをしていても、大抵300元から400元(4000円〜5000円)くらいのようで、日本のようにケース1万円の世界ではないよう。作りもまともなもの多かったです。例のペンギンケース、黒の他に青ヴァージョンもあったっす。形がちょっと違ったから違う会社のものだとおもうけど、あれも日本にはいってくるのかな〜。

向うのショッピングについてびっくりしたのが、各階ごとにジュースやお菓子をうっている売店があって、客はそれを買って、飲みながら電気製品触ったりしている(ーー;。店の人も、ペットボトル開けたりしてみんなでのんでるしー。危なくないのか?あと、ゴミはそこらへんにポイ捨て。店の中でだよ?ちゃんと掃除するひとがいるの。けど、ふと下をみたらコップだらけだったこともしばしば。

ちなみに街中に自動販売機というものは存在しないっす。そのかわりに、通りに売店がたくさんあり、そこで水やらアイスやらをかうことになる。これがまた値段かいてなくて、いちいち聞かなくちゃいけない。しかも場所によって値段が違うの。めんどくさかった。 向うの電気街で印象にのこったことその2。どのディスプレイも、FF8(with Eyes on Me)が流れていた。やはりFaye Wong(漢字が出ないから英語)のせいかね。

一通り電気街を見終わったところで、本屋街のほうにいく。基本的にコンピュータ関係や大学関係のもの、語学のものばかりだった。特にコンピュータ関係のコーナーはどの本屋も立ち読み客でいっぱい。やっぱり向うの人たちは、この値段でも買うの渋るんだろうな。う〜ん。で、気が付いたのだけれど、漫画は一体どこに?漫画に関しては、後に地下鉄駅構内の売店でドラえもんとドラゴンボールの漫画を見つけたのみだった。この国には漫画がないのか?しかし、どっかの雑誌に「中国は近年日本の漫画が人気でうんぬんかんぬんってかかれてたよな〜。いったいどこで売っているのだろう。

腹ごしらえをしようと、兼ねてから食いたかった牛肉面をくいにいった。結論。まずい(ぉぃ。まず、メンに面がない。これはのちにくった面条(ラーメン)もすべてそうだったので、これが中国の面なのだろう。あと、香菜がきつい。これは中国人でも嫌いなひとがいるようで、「不要!(いらん!)」っていっているひともいた。とにかくまずい。スープほとんど残したし。面だけくうのがやっとだったよ。期待してたのに〜。 帰路、初めて本物の軍隊を見る。みんな迷彩服着てて、機関銃もってて、緑のジープのってました。すごかったです。日本ではあんなもんみれんからなぁ。

何とか地下鉄の駅にたどり着き、北京駅へ。ホテルへ帰ってから今度は洗濯。2日に1回洗わんと着るもんないのね〜。んで、テレビちょっとみて寝た。向うのテレビはなんかやってることがちゃちいね。10年前の日本の番組みたい。あと、向うでは天気予報番組がないっぽい。少なくともニュース1時間みててもまったくやらんかった。

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