“Getting Things Done”という本の新訳改訂本です.「仕事を成し遂げる技術」という翻訳がありましたが,現在の出版社が権利を買い取り,訳し直して出版したようです.とりあえずGTDが何かを知るには良い本だと思います.
本書はGTDの基礎について述べています.GTDは仕事の効率を上げるための方法論の一つで,ここ数年注目されているようです.私は以前からGTDは気になっていながらなかなか手を出せませんでした.しかし,先月思い立ち,IT mediaのコラムを一通り読んだ後に,Evernoteを使ってGTDに挑戦しています.本書を一通り読むことで,使いながら曖昧だったところがすっきりしました.
GTDは頭の中にあることを全て吐き出し,外部で管理することを提唱しています.そうすることで,自分は必要なことだけに集中することができます.GTDは以下の5つのステップに分けられます.これらをシステマチックに行うことで,ストレスフリーになれます.
- 全てを1箇所に収集
- 何をすべきかを明らかにする処理
- 処理の結果を整理
- 定期的にレビュー
- 選択した行動を実行
収集の段階では,とにかく今頭にあることややらなければいけない事などを全部どこか一カ所に吐き出します.紙でもエディタでもなんでも良いです.
収集し終わったら,それを一つ一つ処理していき,今すべきか後ですべきかもう必要ないかを判断します.2分以内に終わるような内容はすぐに終わらせます.そして残りを整理していきます.提案されている整理方法では,以下の項目に分類します,
- ゴミ箱
- いつかやる/多分やる
- 備忘録
- 資料
- プロジェクト
- 次にとるべき行動
- 連絡待ち
- 期日までにやらないといけない行動
プロジェクトなどはさらに対象ごとに分類したりするようです.そして,これらの整理された内容を定期的に(週一くらい)レビューをし,最新の状態に見直していきます.ここまでできれば,後はその時点で必要なことを実行していけば良くなります.
GTDを試していると,収集したものを整理するだけで結構気持ちが良いです.最初の導入部分で時間をとって頭の中のダンプを取らないのが手間ですが,その後はさくさくと進みます.単純にTodoリストを作成し管理するよりも各Todoの状態が明確で良いと感じています.