週末にDebian Gnu/Linux 5.0 (Lenny)がリリースされました.しばらくどこもアップグレードするつもりはなかったのですが,研究室用サーバの一台が設定ミスにより自動アップグレードしてしまい,更にそれが失敗していたので対処しました.
まずリリースノートの中で、対応するアーキテクチャの文書を読みます.今回はamd64版を参考にしました.また,直前のアップグレードのログは/var/log/messagesに残っているのでこれも読みます.そうするとmountパッケージのインストールに失敗していることがわかりました.これはnfs mountを使用している場合に発生するので,アップグレード前にnfs mountを全部外すか,または以下のように対処する必要があります.
- debconf_english,debconfのダウンロード・インストール(Google Group)
- nfs-commonのインストール (release note 5.2)
- mountのインストール
また,slapd.confの設定が古くslapdが起動できていませんでしたので,以下の部分をコメントアウトしました.
/etc/ldap/slapd.conf<code>
#checkpoint 512 30
その他依存関係で失敗しているパッケージがいくつかあったので一旦削除して,lennyにパッケージを揃えた後インストールしなおしました.
アップグレード時に一つ問題があったパッケージがあります.それはamavis-newです.アップグレード時に整合性を保つため,使用ディレクトリを全部chownしようとするのですが,その中に膨大な数のspamファイルがあったために,全然処理が終わりませんでした.spamassassinをamavis経由で使っているサーバは,アップグレード時にamavis-newをホールドしておき,余裕を持ってアップグレードしたほうが良いと思います.