ワンソース・マルチユース的なツールは好きで,昔原稿書きにはHTMLとLaTeXを同時に吐けるSmartDocを使っていました.しかし,もう全然更新されておらず,今時epubも作って欲しいということで,最低限HTMLとpdfとepubを作れるツールがないかと調べたところ,以下の3つが候補に挙がりました.
この中でまずReVIEWを試しました.ReVIEWは達人出版会とかオライリー・ジャパンでも使われているそうなので苦労しなさそうかなと (ソース1, ソース2).
ReVIEWはrubyでできていてgemもあるので,インストールは簡単です.
$ gem install review
最新を使いたければhttps://github.com/kmuto/review.git
を入れればOK.
達人出版会の高橋さんがreviewのサンプルをgithubに置いてくれているので,それを使ってテストします.
$ git clone https://github.com/takahashim/review-sample-book.git
$ cd review-sample-book/src
$ review-epubmaker config.yml
問題なければこれでbook.epubができます.pdfの作り方は以下の通り.
$ review-pdfmaker config.yml
但し,review-pdfmaker/epubmakerを連続でやろうとするとbookという作業ディレクトリが残っていて駄目と言われるので,毎回bookディレクトリを削除する必要があります.何かオプションとかあるのかもしれません.
嵌った点として,ReVIEWのpdfはLaTeX経由で作られるのですが,MacPortsから入れていたplatex-utf8ではdvipdfmxできませんでした.LionでビルドしたLaTeX環境だと,jpg画像を含んだdviをpdfにできないという既知のバグがあるそうで...SnowLeopardでビルドした環境ならOKらしい.いつも画像はepsしか使っていなかったので気づきませんでした.
どうせなのでtwitterで話題になっていたTeXLiveのMac版であるMacTeXでLaTeX環境を作りました.作業手順は”MacTeX 2011 で日本語“に書かれている通りに実行するだけで大丈夫でした.
ReVIEWフォーマットはASCIIのEWBをベースに拡張したものだそうです.