「言語技術」が日本のサッカーを変える

外国語で発想するための日本語レッスン“の関連本です.ここでは”テクストの分析と解釈・批判”を単に”言語技術”としています.言語技術は,言い換えると論理的思考とコミュニケーション力です.欧州では,他の様々な分野でも言語技術が基礎となっていることを,サッカーのエリート教育を例にして紹介しています.

また,日本でどのようにサッカーに言語技術を取り入れていこうとしているかを,S級ライセンスの改革と,JFAアカデミーというエリート教育についての紹介を通して説明しています.

私はこの手のサッカー本は好きなのでたまに読みます.内容は確かに日本に足りないことの一つだと思うので興味深かったです.私も小学生のときはサッカー少年でしたが,一つ一つの動作に対して説明できるほど意味を考えながらプレーをしてはいませんでした.

アマゾンのサーバでエラーが起こっているかもしれません。
一度ページを再読み込みしてみてください。

外国語で発想するための日本語レッスン

この本は三森ゆりか氏の”外国語を身につけるための日本語レッスン”の続編です.この人は常に,日本の国語教育と欧米(特にヨーロッパ)の国語教育の差が,日本人が外国語学習する上で問題であるという主張をしています.この本ではその中でも”テクストの分析と解釈・批判 (critical reading)”について取り上げています.”テクストの分析と解釈・批判”とは,テクストに書かれている事実を様々な角度から分析し,それを根拠として客観的・論理的に解釈し,批判的な考察を行うための技術です.

欧米ではこの技術を習得するためのシステムが昔から存在します.最終的に”テクストの分析と解釈・批判”を誰もが行えるようになるために,子供は幼稚園の頃から国語教育として段階的に教わります.さらには,他の言語を学習する際にも同じ段階を踏みます.”テクストの分析と解釈・批判”について学ぶことが,言語学習での約束事になっているのです.それに対し,日本ではこのような技術は教えられていません.良い文学作品をとにかくたくさん読むことが良いという教え方です.また,日本での読解は,感覚的・主観的にテクストを鑑賞することです.例えば登場人物や作者の心情を問うことが多々あります.このような教育の違いが,日本人と欧米人の発想の違いに繋がっており,両者が議論をするときに議論がかみ合わなくなる原因の一つとなっているという主張です.

私もW3Cで働いていたときに,様々な面で外国人と日本人の差異を感じました.例えば外国人は,議論をする上で,常に議事録やメールなどに事実を求めます.過去このような議論があって云々という話をするときには,必ずそれが何時どこの議事録に書かれているのかを問われます.逆に言うと,議事録に書かれていなかったことは議論していないと同義です.それに対し,日本人は議事録に対する意識が薄いように感じます.W3Cで働く前はとある省庁のプロジェクトを2年ほど行っていましたが,過去の議事録がそのような形で活かされたことは一度もありません.なんとなく,議論が進んでいくことが多かったです.

この本の良いところは,ではどうすれば良いかという明確な解を書いていることです.段階的に”テクストの分析と解釈・批判”を学ぶための具体的な方法を提案しています.個人的に興味深かったのは”絵の分析”の部分です.私は絵の作者や何々派というのを覚えるのが苦手でしたし,絵を描くのも苦手でしたので,美術が嫌いでした.しかし,ここで述べられている方法は,絵の背景知識は一切必要ありません.絵に描かれている事実のみから内容を読み取っていくという方法です.例えば標識の色や線の使い方だけから何が読み取れるかなど.私は今まで絵やイラスト,デザインに対して苦手意識があったのですが,このような接し方なら興味が持てそうです.

アマゾンのサーバでエラーが起こっているかもしれません。
一度ページを再読み込みしてみてください。

アマゾンのサーバでエラーが起こっているかもしれません。
一度ページを再読み込みしてみてください。

プログラマの数学

結城さんは初学者にわかりやすい本を書くのがうまいですね.数学を避けてきた学部1年生が最初に読むには良い本だと思います.私は離散数学はマグロウヒルの本で勉強したのですが,いかにも教科書的なので数学に抵抗がある人にとってはとっつきにくいかもしれません.そういう人が先に読むには良いのではないでしょうか.

マグロウヒルの本が抵抗なく読める人にはあまり必要ないかと思います.

アマゾンのサーバでエラーが起こっているかもしれません。
一度ページを再読み込みしてみてください。

アマゾンのサーバでエラーが起こっているかもしれません。
一度ページを再読み込みしてみてください。